フランス各地で反ユダヤ主義に抗議するデモ 参加者は計18万人超
(CNN) イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突を受けて反ユダヤ主義が急拡大していることに対し、フランス各地で12日に抗議デモが実施され、内務省によると参加者は計18万2000人を超えた。
パリでは推定10万5000人が行進に参加した。現地のCNN提携局によると、反ユダヤ主義への抗議デモとしては、1990年に南仏カルパントラでユダヤ人墓地が荒らされた事件以降で最大規模となった。
パリのデモにはボルヌ首相やオランド前大統領、サルコジ元大統領らも参加した。
このほか南部のニースやマルセイユ、中部リヨンなどでもデモが展開された。
これに先立ち、マクロン大統領は11日付の仏紙パリジャンに掲載された書簡で、反ユダヤ主義の再燃を非難。この1カ月に国内に起きた反ユダヤ主義的行為は1000件以上で、昨年1年間の3倍を超えていると指摘した。
マクロン氏は12日の行進に参加しなかったが、SNSへの投稿で「国民が宗教や出自のためにおびえるようなフランスは、フランスではない」と訴えた。
同氏は10日、英BBCとのインタビューで、パレスチナ自治区ガザ地区の状況を解決する唯一の解決策は停戦だと発言。テロ排除の姿勢は共有するが、民間人への攻撃は決して正当化できないと述べて、イスラエルの反発を招いていた。
12日にはイスラエルのヘルツォグ大統領との電話会談で、イスラエルには国際人道法に沿った自衛権があり、ガザのテロ集団による脅威を排除する必要があると理解を示した。
ガザ情勢をめぐっては、欧州各地で先週末、親パレスチナの集会も開催された。