ガザの医療システム、完全崩壊間近の状況 WHO事務局長
(CNN) 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は6日の声明で、パレスチナ自治区ガザ地区の医療システムが完全崩壊間近の状況にあるとの認識を示した。
テドロス氏は別の声明で、「これ以上の病院を失う余裕はガザにはない。また新たな病院が閉鎖寸前に陥っている」と付け加えた。ガザ地区北部にあるカマル・アドワン病院を指したもので、「数千人が必要不可欠な救命治療を受けられなくなる」と指摘した。
ヨルダン川西岸地区ラマラのパレスチナ保健省は5日、イスラエル軍がカマル・アドワン病院を包囲下に置き、爆撃したと非難していた。
CNNはイスラエル軍にこれに対する返答を求めている。イスラエルは以前の声明では、攻撃目標はハマスのインフラだと主張していた。
WHOによると、ガザ地区の医療施設に対する攻撃は10月7日以降、少なくとも212件に上る。この結果、ガザ地区で部分的に稼働している病院はわずか14カ所となり、3カ所は最低限の稼働状況、19カ所は稼働停止状態にある。