食料燃やし、店舗を荒らす イスラエル軍兵士の破壊行為が動画で拡散 ガザ地区
(CNN) イスラエル軍の兵士がカメラをのぞき込んでから振り返り、供給された大量の食料品に火を付ける。
「我々はこの暗い土地に明かりを付け、燃やす。この土地全体が跡形もなくなるまで」。兵士がそう話す間、別の兵士が炎に燃料を加えている。
兵士らは自分たちがパレスチナ自治区ガザ地区の奥、ガザ市内にあるシュジャイヤ地区にいると明かす。食料を燃やす様子を自ら撮影するその地域では、現在人道状況が悪化。国際団体は住民が餓死の危機に直面していると警鐘を鳴らす。
当該の動画は、オンライン上で拡散している複数の動画の1本に過ぎない。CNNはこれらの動画を検証。そこにはガザにいるイスラエル軍兵士が攻撃的かつ無礼なやり方で民間人に接する様子が映っている。
別の動画では複数の兵士が個人の家屋を荒らしている。民間人の所有物を破壊し、人種差別に根差す憎しみに満ちた言葉を発しているのが分かる。
CNNが動画について尋ねたところ、イスラエル国防軍(IDF)は動画の内容に異論を唱えず、撮影場所がガザ地区であることや自軍の兵士が関与していることを認めた。
その上で兵士らの振る舞いを非難し、軍の規定に沿ったものではないと強調した。今後問題のある行動を取った兵士を特定し、処罰する方針だとも述べた。