仏外相がテルアビブ訪問 「新たな人道的休戦」を呼び掛け
(CNN) フランスのコロナ外相は17日、イスラエルのテルアビブを訪れ、イスラム組織ハマスとの「新たな人道的休戦」を呼び掛けた。
コロナ氏はコーヘン・イスラエル外相との共同記者会見で、人道的停戦に向けて動き出せるよう、改めて戦闘を持続的に休止する必要があると訴えた。
同氏は「ガザの状況に最大限の懸念を抱いている。あまりにも多くの民間人が殺害されている」と強調。先月の戦闘休止では人質解放や人道物資の搬入と配送、負傷者の避難が可能になったと指摘した。
これに対してコーヘン氏は、「ハマスが人質解放に同意した唯一の理由は軍事的圧力だ」「したがって、停戦を無責任に求めるのは間違っている」と反論。「現時点で停戦を呼び掛ければハマスに恩恵をもたらすことになり、人質解放の助けにはならない」と主張した。
コロナ氏は同時に、ハマスによる10月7日の攻撃で性暴力を受けたとの報告もあるイスラエル国民との連帯を表明。性的暴行や体の切断などの被害を受けた女性たちや目撃者たちの言葉を信じ、尊重するとの姿勢を示した。
イスラエルと隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの戦闘が激化している状況をめぐっては、改めて双方に対し、戦火の拡大はだれの得にもならないと訴えた。
コーヘン氏はこれに先立ち、レバノン国境に戦線を拡大する意図はないが、国境付近の住民を守るためには全力を尽くすと表明。ヒズボラ撃退の手段は、外交か軍事力のどちらかだと語った。
コロナ氏はさらに、イエメンの反政府武装組織フーシが紅海で船舶への攻撃を繰り返している問題にも言及し、放置するわけにはいかないと強調した。