集団レイプで終身刑の11人、早期釈放を最高裁が取り消し インド
ニューデリー(CNN) インド西部グジャラート州で2002年に起きた宗教暴動で、妊婦への集団レイプ罪で終身刑の判決を受けた11人が22年に釈放された判断を、インド最高裁が8日に覆し、再び収監するよう命じた。
事件ではイスラム教徒の妊婦(当時21)がヒンドゥー教徒の暴徒にレイプされ、さらに妊婦の娘(3)を含む家族14人が殺害された。
11人は08年に集団レイプで有罪となった。14年間服役した後、グジャラート州が設置した諮問委員会の判断で釈放されていた。これを最高裁が覆し、全員に対して2週間以内に刑務所へ戻るよう言い渡した。
最高裁は、裁判が隣接するマハラシュトラ州で開かれたことから、グジャラート州には減刑の権限がなかったとして、釈放は権力乱用だと非難した。
グジャラート州の政権は、モディ首相が率いるヒンドゥー至上主義の国政与党、インド人民党(BJP)が握っている。モディ首相は事件当時、同州首相を務めていたが、調査の結果、暴動の責任は問われなかった。
被害者の支援者らは釈放に強く反発し、国内各地で抗議デモが行われていた。被害者の弁護士は、最高裁の判断によって法の支配が回復したと評価した。