ナウル、台湾との断交を発表 中国と国交結ぶ
香港/台北(CNN) 南太平洋の島国ナウルは15日、台湾と断交し中国と国交を結んだと発表した。台湾外交部が決定を確認した。
外交関係を維持する国が減少する中、ナウルの決定は台湾にとって新たな打撃となる。2日前の台湾総統選では、有権者が中国の脅しに屈せず、同国が敵視する民進党の頼清徳(ライチントー)氏を新たな総統に選出していた。
民進党が政権に就いた8年間で、台湾と国交を絶った国は10カ国となっている。
台湾外交部の田中光政務次長は、「中国の動きは、台湾の民主的な成果を抑えつけようとするものだ」と非難。ナウルによる断交は「極めて唐突な措置だった」と付け加えた。同国政府は先週末、頼氏の総統選勝利を祝福していたという。
田氏はまた、台湾外交部の得た情報として、中国の当局者がナウルの政治家らに言い寄って経済支援を申し出ていたと主張。具体的な金額を明かすことは拒んだが、台湾が支援可能な水準は超えていることを示唆した。
中国外務省の報道官は15日、自国がナウルに経済支援を約束したかどうかは明かさなかったものの、台湾と断交したナウルの動きを「正しい判断」と歓迎した。
ナウルが台湾と断交するのは2度目。2002年に最初の断交に踏み切った後、05年に国交を回復していた。