観光客押し寄せるフィレンツェは「売春婦」 美術館長の発言が非難の的に イタリア
ローマ(CNN) イタリア・フィレンツェにあるアカデミア美術館の館長が、大勢の観光客が詰めかけるフィレンツェの現状を「売春婦」と形容し、非難の的になっている。館長はその後謝罪したが、この発言をめぐって辞任を求める声も強まった。
アカデミア美術館のセシリエ・ホルバーグ館長はドイツ人の美術史家で、2015年に館長に就任した。
「いったん売春婦と化した市が、再びバージンに戻るのは難しい」。同館長は29日、記者会見の場でそう語り、「普通の店はなくなった。小物や土産物を売る観光客向けの店しかない。これは食い止めなければならない」と強調した。
イタリアの文化相とフィレンツェ市長は即座に反応した。2人とも以前から、イタリアの美術館館長はイタリア人でなければならないと声高に訴えていた。
ホルバーグ館長は6月に任期切れを迎える予定で、今回の騒ぎの前から、契約を更新せずにイタリア人の館長を迎えるよう求める声が出ていた。