ラオスで6人目の外国人観光客死亡、メタノール中毒の疑いに各国が警鐘
(CNN) 東南アジアのラオスで、オーストラリアの10代女性がメタノール中毒とみられる症状により死亡した。同国を訪れた外国人観光客が同じ状況で死亡するのはこの女性で6人目。相次ぐ死亡例に各国は注意を呼び掛けている。
当局によると、若者に人気の観光地バンビエンでは、ここ最近の間に英国人女性1人、別の10代のオーストラリア人女性1人、米国人1人、デンマーク人2人がメタノール中毒と思われる原因で死亡していた。
6人目はオーストラリアから来た19歳のホリー・ボウルズさんで、夜の街に繰り出した後重体となって隣国タイに搬送され、数日間生命維持装置を装着されていたがその後亡くなった。CNN提携局のセブンニュースが明らかにした。友人で同年齢のビアンカ・ジョーンズさんも21日に死亡していた。
ラオスの国営メディアは22日、死亡した外国人観光客のうち、少なくとも3人の死因は有害物質が混入したアルコールと関連があるとみられていると報じた。当該の大量中毒の事象について同メディアが報道したのはこれが初めて。
他にも体調を崩している外国人がいるのかどうか、メディアは明言していない。
旅行先のラオスで体調を崩し死亡したB・ジョーンズさん(左)とH・ボウルズさん/Facebook
ラオスは実態の不透明な共産主義国家で、最近の外国人旅行客の連続死に関して国は沈黙を守っている。
22日には警察が、死亡した旅行客の滞在していたホステルの経営者とオーナーを拘束した。AP通信が地元警察とホステルの職員を引用して報じた。この件で起訴された人物は現時点でいないという。