亡命のロシア軍元パイロット、スペインで射殺される ウクライナ国防省
(CNN) ウクライナ国防省情報総局(GUR)は21日までに、ロシア軍の元ヘリコプターパイロットで、昨年ウクライナに亡命したマキシム・クズミノフ氏が死亡したとCNNに明らかにした。
スペインの当局は、1週間前に同国で発生した男性の射殺について調査している。当局は当初、死亡した男性についてウクライナ人(33)としていたが、後に身元は調査中とした。
GURの情報筋はCNNに、スペインで死亡した男性がクズミノフ氏であることを確認したが、死亡状況についてはコメントしなかった。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は、この件についてロシアは把握していないと述べた。
クズミノフ氏の遺体が発見されたガレージを調べる係官=13日、スペイン・ビジャホヨサ/Rafa Arjones/Informacion/Reuters
ロシア対外情報庁のナルイシキン長官もクズミノフ氏の死亡について直接コメントはしなかった。だが、国営RIAノーボスチ通信が報じたところによると、ナルイシキン氏は報道陣に、亡命者は「卑劣で恐ろしい犯罪を計画し始めた瞬間に、道徳的な死体となった」と語った。
CNNは昨年9月、パイロットだったクズミノフ氏が、GURの支援を受けながらMi8戦闘ヘリを操縦してロシアからウクライナへ脱出したことについて報じた。インタビューで同氏は、ロシアがウクライナに仕掛けた戦争に反対する立場を明らかにしつつ、亡命を計画して実行するに至った経緯を説明した。