ブラジル前大統領が大規模集会、クーデター未遂の容疑を否定
(CNN) ブラジルの最大都市サンパウロで25日、ボルソナーロ前大統領の呼び掛けに応じた支持者らが大規模な抗議集会を開いた。ボルソナーロ氏はクーデター未遂の疑いをかけられ、不当な迫害だと主張している。
サンパウロ市内の大通りに、数千人が国旗と同じ緑と金の服装で詰めかけた。ボルソナーロ氏は先週、X(旧ツイッター)を通し、「民主的な法の支配」を守るための集会を呼び掛けていた。
ボルソナーロ氏の弁護士は今月初め、同氏が2022年大統領選で敗北した後、権力を維持するためにクーデターを企てたとの容疑で、連邦警察の捜査を受けていることを認めた。
CNNブラジルによると、前政権の閣僚数人も捜査対象となり、これまでに一部の側近が逮捕されている。
ボルソナーロ氏は25日、自身が迫害を受けていると主張したが、具体的な捜査機関には言及しなかった。
同氏は昨年、22年大統領選の選挙期間中に権力を乱用し、公共のメディアを悪用したとして、30年まで公職への立候補を禁止されている。
23年1月には選挙結果に反発するボルソナーロ氏の支持者らが政府機関を襲撃したが、同氏は扇動を否定してきた。
集会では、襲撃事件で逮捕された「気の毒な人々」の恩赦を議会が認めるべきだと主張した。
ボルソナーロ氏はまた、現職のルラ大統領がイスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ地区への攻撃をナチス・ドイツのホロコースト(ユダヤ人大虐殺)に例えた発言に対抗し、イスラエル国旗を振る姿もみられた。