フーシ、紅海でイラン行き船舶を初めて攻撃か
(CNN) 米中央軍と米国務省によると、紅海で12日、ブラジルからトウモロコシを載せてイランに向かっていた商船が、イエメンの反政府武装組織フーシによる攻撃を受けた。
イランの支援を受けるフーシが同国行きの船舶を狙ったのは、今回が初めてとみられる。
米国側の発表に先立ち、フーシは「米国船」を攻撃したと発表していた。
国務省の報道官は「不安定化を招くイランの活動が、同国民の食料安全保障を危険にさらした」と指摘した。
同報道官によると、米国はイランへの制裁として禁輸措置を科しているが、トウモロコシなどの食料供給は対象から除外されている。
攻撃された商船は、ギリシャを拠点とするグローバル海運企業が所有している。船体に軽い被害を受けたが、乗員にけがはなかった。
フーシはパレスチナ自治区ガザ地区に対するイスラエルの「侵略」に対抗し、紅海で同国や米国、英国関連の船舶を狙った攻撃を繰り返してきた。
だがアナリストによると、この商船のようなイラン行きの貨物船は、親イラン組織のフーシを友好勢力ととらえ、攻撃を恐れずに紅海の航行を続けている。
イランが輸入するトウモロコシはブラジル産が大半を占め、今年は450万トンに上ると予想されている。