墓地は「満杯」、多くの遺体が毎日到着 ガザ
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区にある主要な墓地のひとつでは、死者を埋葬するための空きがなくなった。自治政府の職員は、最後の安息の場所を必要とする新しい遺体が次々と運ばれてくるのに対応するため、原始的な道具を使わなければならなくなっている。
ガザの著名な「墓掘り人」の一人であるサーディ・バラカさんが4日、CNNの取材に答えた。バラカさんはガザ中部デイルアルバラにある2カ所の墓地で働いている。バラカさんによれば、イスラエルによるガザでの戦争の死者の半数以上の埋葬を監督してきた。
バラカさんは、過去2カ月で墓地を約6000平方メートル広げなければならなかったと語った。
CNNのために撮影された動画には、作業員がすでにある墓の上に、れんがで新しい墓を作る様子などが映っている。作業員はセメントを混ぜ、墓地の土や砂を使い、新しく作られた墓の隙間を埋めているほか、古い金属板で墓を覆っている。
バラカさんは「1万6880人を埋葬した。神に誓うが、85%が女性と子どもだった」と語った。イスラム組織ハマスのメンバーについては3人以上は埋葬していないとし、イスラエルのネタニヤフ首相がハマスのメンバーを殺害していると語っていることについては、うそだと一蹴した。
パレスチナ自治政府の保健省によれば、昨年10月7日以降、ガザでは3万人以上が死亡している。イスラエルの試算によれば、ハマスの戦闘員は今回の戦闘で約1万人死亡した。CNNはガザの死者数や、イスラエルが試算したハマスの戦闘員の死者数について独自に確認できていない。