ゼレンスキー大統領の車列近くにミサイル着弾 ウクライナ南部
(CNN) ウクライナ南部オデーサに6日、ロシア軍のミサイル攻撃があり、訪問していた同国のゼレンスキー大統領とギリシャのミツォタキス首相の車列からわずか500メートルのところに着弾した。情報筋が明らかにした。
この情報筋によると、首脳ら一行は攻撃の衝撃を感じ、煙の「キノコ雲」を目にしたという。
ウクライナ海軍のプレテンチュク報道官は、攻撃で5人が死亡したとCNNに明らかにした。
ゼレンスキー氏とミツォタキス氏にけがはなかった。ゼレンスキー氏は「攻撃を目撃した」と述べ、「我々はまず自分たちを守る必要がある。その最善の方法は防空システムだ」と指摘した。
ミツォタキス氏が報道陣に語ったところによると、ゼレンスキー氏がロシアの攻撃で大きく損壊したオデーサ市内を案内し、2人が車に乗り込んだ直後に大きな爆発音が聞こえたという。
ミツォタキス氏は攻撃について、ウクライナで本当の戦争が行われていることを改めて痛感させる出来事だったとの認識を示した。
ロシアが2022年2月にウクライナに全面侵攻して以来、ゼレンスキー氏は危険を伴う前線視察を頻繁に行い、また多くの外国首脳を自国に迎え、案内してきた。6日の攻撃はゼレンスキー氏にとってこれまでで最も近距離で発生した攻撃とみられる。
オデーサは黒海に注ぐドナウ川の河口に位置し、ウクライナ産穀物輸出の拠点。またウクライナ海軍の主要基地もある。
ロシア国防省は6日、自軍がオデーサの港の船舶格納庫にミサイル攻撃を行い、命中したと発表した。
ロシア軍はここ数日、オデーサへの攻撃を強めており、ウクライナ当局者によると、2日のドローン(無人機)攻撃では子ども5人を含む12人が死亡した。