オランダ極右政党党首、首相就任を断念 連立政権樹立ならず

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記者団にこたえるオランダのヘルト・ウィルダース氏=14日/Bart Maat/ANP/AFP/Getty Images via CNN Newsource

記者団にこたえるオランダのヘルト・ウィルダース氏=14日/Bart Maat/ANP/AFP/Getty Images via CNN Newsource

(CNN) 反欧州連合(EU)を掲げるオランダのポピュリスト政治家、へルト・ウィルダース氏は15日までに、次期首相に就任できる見込みがないことを認めた。連立政権の樹立を目指していたものの、当該の政党からの支持を得られなかった。

昨年行われた下院選で、ウィルダース氏率いる自由党は得票率23.5%を記録し、150議席中37議席を確保。下院の第1党に躍り出る結果に対して、欧州中に衝撃が走った。米国のトランプ前大統領の大統領選勝利になぞらえ、オランダにとっての「トランプ・モーメント」と指摘する声も上がっていた。

しかしその後の数カ月に及ぶ交渉で、ウィルダース氏は他党との合意を果たせず、自らが次期政権を率いることはないと表明した。

13日のX(旧ツイッター)で、自身が首相になれるのは連立内の全政党がそれを支持した場合のみだと説明。今回はそれが実現しなかったと語った。

続けて「右派の内閣を希望する。難民と移民は少なく。オランダこそがナンバーワンだ」と書き込んだ。

ウィルダース氏は政界引退を表明しているルッテ首相率いる保守派の自由民主党(VVD)並びに新たに結党した新社会契約党(NSC)との連立を目指していた。下院選での両党の獲得議席はそれぞれ24議席、20議席だった。

右派の連立が成立していれば議席の総数は81となり、議会の過半数を得ることができていた。

しかし先月、NSCのピーター・オムツィクト党首が自由党との連立協議からの撤退を表明。ウィルダース氏の首相就任への道は頓挫した。

選挙前の支持の高まりにもかかわらず、ウィルダース氏の扇動的な反イスラム、反移民、反EU、ウクライナへの懐疑といった理念を盛り込んだ綱領は、最終的に連立交渉の相手側から常軌を逸したものと認識されるに至った。

それでもウィルダース氏は、将来に向けて引き続き首相の座を目指すと約束。Xへの投稿で、今後も一段と多くのオランダ国民から支持を得られるだろうとの自信を示した。

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