アイルランド首相、辞任を表明
(CNN) アイルランドのレオ・バラッカー首相が20日、辞意を表明した。後任が決まり次第、退く。
辞任の理由については「主に政治的なもの」としている。バラッカー氏は首都ダブリンでの演説で、自身がもはや「首相の座に最もふさわしい人物」ではないと感じている、などと語った。
自ら率いてきた統一アイルランド党の党首職は同日辞任し、今後党首を選出する動きが展開されることになる。同党は来月6日に党大会を開く。
バラッカー氏は辞意表明が「多くの人にとって驚きとなり、一部の人にとって失望となる」ことを認めつつ、国のことを第一に考えて決断したと説明した。
アイルランドのレオ・バラッカー首相/Nick Bradshaw/PA/AP
同党と連立を組む共和党の党首を務めるマーティン副首相は、「この種の決断を下す権利はある」としつつも「前例のない」展開だと述べた。
バラッカー氏は2017年に同国史上、最年少で首相に就任。同性愛者であることを公表した初の首相でもあった。
首相としての1期目は20年まで。総選挙で第1党の座を失い、共和党との連立政権で副首相となった。その際、副首相だったマーティン氏が首相に就き、職務を交代する形となった。バラッカー氏は22年12月に再び首相に就任した。
同氏は最近米国を訪問し、パレスチナ自治区ガザ地区での戦争などについてバイデン米大統領と意見を交わしたばかりだった。