洪水の死者71人、負傷者多数 降り続く大雨で被害拡大 ケニア
ケニア・ナイロビ(CNN) ケニア北西部ナクル郡のマイマヒウ近郊で洪水が発生し、少なくとも71人の死亡が確認され、110人が入院している。ナクル郡の首長が29日、CNNに明らかにした。
ナクル郡ではダムの決壊が洪水に追い打ちをかけたと首長は話している。一方、救急隊などは、排水溝が詰まって鉄道の橋の下のトンネルを水が突き抜けたとCNNに語った。
マイマヒウにいるCNN取材班は、横転した車両や根こそぎ倒壊した樹木、大規模な洪水で押し流された住宅などを目撃した。
CNNの取材に応じた男性は取り乱した様子で、家族数人が泥とがれきの下敷きになっているかもしれないと話した。
現場では救助隊が捜索を続けているが、死者はさらに増える可能性もある。
ケニアでは広大な範囲で洪水被害が拡大しており、政府報道官は29日、3月以来の死者は少なくとも103人に上り、数千人が避難していると語った。
マイマヒウでは人や住宅が押し流されて、対応が追い付かない状態にある。首都ナイロビからマイマヒウまでは約30キロ。しかし豪雨のために道路が通行できなくなった箇所があり、到達が難しいという。
ケニアでは3月中旬から大雨が続いているが、この1週間はさらに激しい豪雨に見舞われて大規模な洪水につながった。
国土のほぼ半分を覆う洪水で13万人以上が被災。首都ナイロビでも大きな被害が出ており、画像や映像には屋根の上に取り残された住民や、破壊された住宅などが映っている。