欧米諸国、ロシアの凍結資産の活用に向け前進 G7財務相・中央銀行総裁会議

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親ウクライナのデモ参加者=13日、ベルギー首都ブリュッセル/Thierry Monasse/Getty Images via CNN Newsource

親ウクライナのデモ参加者=13日、ベルギー首都ブリュッセル/Thierry Monasse/Getty Images via CNN Newsource

ロンドン(CNN) 主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議が25日、イタリアのストレーザで閉幕した。同会議では2022年のウクライナ侵攻後、西側諸国が凍結したロシアの外貨準備2600億ユーロ(約44兆2000億円)の収益の新たな使い道について話し合いが行われた。

イタリアのジョルジェッティ経済財務相は25日、会議後の記者会見で「主要な議題に関しては進展があった」と述べた。

G7会議の数週間前にはロシアがウクライナ北部のハルキウ州で奇襲攻撃を仕掛けた。ロシアの攻撃が激化するにつれ、西側諸国の指導者らに対し、ウクライナに軍事援助を提供するよう求める圧力は高まっている。

米国と欧州連合(EU)の当局者の間で最も幅広い支持を得ているとされる提案は、EU内にあるロシアの資産から将来得られる利益を担保としてウクライナに最大500億ドル(約7兆8000億円)を貸し付けるというものだ。

G7の財務相らは、来月イタリアで開かれ、バイデン米大統領らが出席する首脳会議の場で承認できる形で合意に至ることを期待している。

この計画は、資産の完全な差し押さえには至っていない。EUはそのような動きによって他の国々が域内に資産を維持したがらなくなることを懸念している。凍結されたロシアの資金のほとんどは欧州で保有されており、ユーロは米ドルに次いで世界で2番目に重要な通貨だ。

30億ドルから500億ドルへ?

ロシアの凍結資産の約3分の2、約2100億ユーロはEUにある。

数カ月に及ぶ協議の末、EUは21日、これらの資産から生み出される現金(債券の利金など)を再投資することで得られる利益を利用する協定を正式に採択した。欧米の制裁措置により、債券の利金や満期を迎えた資産をロシアに送ることはできない。

EUの合意により、これらの利益のうち25億~30億ユーロが毎年ウクライナに送られることになる。最初の支払いは7月に行われ、90%が武器と軍事装備に充てられる。

EUで合意された資金供与とは異なり、G7で議論されている提案は、より大きな金額を即座に提供できる可能性がある。ロイター通信は23日、イエレン米財務長官の発言として、500億ドルという金額がG7の閣僚の間で話し合われたが、担保融資の規模についてまだ合意していないと報じた。

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