デンマークのフレデリクセン首相、男に襲撃される 容疑者の身柄拘束
(CNN) 北欧デンマークの首都コペンハーゲンで7日、フレデリクセン首相が男に襲撃される事件があった。デンマーク首相府がCNNへの声明で明らかにした。
首相府によると、フレデリクセン氏は7日夕、コペンハーゲンの広場で男に殴られた。男はその後、身柄を拘束されたという。
首相府は「(フレデリクセン氏は)事件にショックを受けている」とも説明したものの、それ以上のコメントは控えた。けがの有無は不明。
デンマークの環境相は襲撃を受けて国の結束を呼び掛け、「政治的な意見の相違や選挙活動」とは関係なく、誰もが互いを思いやる責任があると説いた。
環境相はX(旧ツイッター)で「美しく安全、自由な我が国でこのようなことが起きてはならない」「醜悪で受け入れられない。デンマークがもっと素晴らしい国であることを示そう」と述べている。
欧州の政治家も事件後、衝撃を口にした。
ラトビアのシリニャ首相は「深いショックを受けている。私の仲間で友人でもあるデンマークのフレデリクセン首相が卑劣な襲撃に遭った」と述べ、早期回復を祈念した。
デンマークでは9日、欧州連合(EU)関係の選挙の投票を控えている。
フレデリクセン氏は中道左派・社会民主党の党首で、2019年から首相を務めてきた。
今回の襲撃の数週間前には、スロバキアのフィツォ首相が銃撃を受け負傷していた。欧州の政治指導者の命を狙った大規模な暗殺の試みはここ20年あまりで初めてだった。