集団脱獄試みる、129人死亡 コンゴ民主共和国
(CNN) アフリカ中部コンゴ民主共和国で2日、刑務所からの集団脱獄を試みようとして129人が死亡した。
内相は記者団に対し、現地時間の2日午前2時ごろ、囚人が首都キンシャサにある刑務所から集団脱獄を試みたと述べた。
内相によれば、暫定の死者数は129人。死者のうち24人は警告後に銃撃を受けて死亡した。そのほか窒息などによる死者も出た。
キンシャサの住民のひとりはAFP通信の取材に対し、何時間にもわたって銃声が鳴り響き、その後、治安部隊の車両が現場から遺体を運び出すのを目撃したと述べた。
地面に倒れている数十人の遺体を捉えたものなど、凄惨(せいさん)な場面を捉えた動画がSNSで出回っている。CNNはこうした動画の信ぴょう性について確認できていない。
内務省の動画には、いくつかの刑務所の建物に大きな被害が出ている様子が映っている。一つの外壁には大きな穴が開いており、れんがが取り除かれたように見える。他の建物の壁は黒く、焼け落ちている。
内相によれば、上層部からの指示を受けて、国防や治安の当局者と緊急会合を開いた。内相は「落ち着きを取り戻した」ことで政府は安心しているとし、集団脱獄に関する捜査が進められていると言い添えた。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルの報告書によれば、集団脱獄が起きた刑務所には、収容人数がわずか1500人にもかかわらず、事件前には1万2000人以上の受刑者が収容されていた。アムネスティは、同施設での「恐ろしい」勾留状況を浮き彫りにしていると指摘した。
コンゴ民主共和国では脱獄は頻繁に起きており、この数年、矯正施設に対する襲撃も発生している。