香港、数千台の監視カメラ設置を計画 「中国化」を指摘する声も

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監視カメラを破壊しようと跳びあがるデモ参加者=2019年10月、香港/Miguel Candela/SOPA Images/LightRocket/Getty Images

監視カメラを破壊しようと跳びあがるデモ参加者=2019年10月、香港/Miguel Candela/SOPA Images/LightRocket/Getty Images

香港にとってこれが意味すること

香港には政府機関が使用する公共の監視カメラが5万4500台以上ある。英国の技術調査会社の推定によると、人口1000人あたり約7台に相当する。

これは米ニューヨーク市とほぼ同等で、英ロンドン(人口1000人あたり13台)にはまだ遠く及ばない。一方、中国本土の都市は人口1000人あたり平均約440台と突出して多い。

先の調査会社によると、人口1人当たりの監視が最も厳しい世界の10都市のうち8都市は中国にある。これらの都市では新しい電話番号を登録する際や一部の地下鉄駅の利用する際に顔認識が求められるなど、顔認識は日常生活において避けられないものとなっている。

そしてこの技術はより抑圧的な方法でも使用されている。

中国政府は、新疆ウイグル自治区で、イスラム教徒が多数を占めるウイグル族の住民を監視するために監視カメラを使用している。ニューヨーク・タイムズ紙によれば、2022年後半に政府の厳格な新型コロナウイルス感染症対策に反対する前例のない全国規模の抗議活動が発生したとき、警察は顔認識と他の高度な監視ツールを使って抗議者を追跡した。

ホフマン氏は「(中国の)治安の監視システムは、おそらく精神疾患の病歴や抗議活動への参加歴のある特定の人物のリストを追跡し、何らかの形で問題のある人物としてマークされた人物を記録する傾向がある」と指摘する。

その後、システムは「その特定の人物を市内全域と監視ネットワーク全体で追跡する」という。

「香港での監視カメラと顔認識技術の使用は、時間の経過とともに中国本土のものと非常に似てくると予想するのは妥当だと思う」(ホフマン氏)

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