ガザ北部への空爆で死傷者 「最悪の局面」と国連当局者
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区の文民保護当局は26日夜、北部ベイトラヒアの住宅地がイスラエル軍の攻撃を受け、数十人の死傷者が出ていると発表した。
当局は声明を通し 北部でイスラエル軍の攻撃が続いているため、救急活動が全くできないと訴えた。
一方イスラエル軍は、空軍が26日にベイトレヒアで、イスラム組織ハマスの「テロリスト」数人に対する「精密攻撃」を実行したと発表。上空からの偵察などで民間人のリスクを軽減する措置を講じたと述べ、「民間人への危害を避けるために全力を尽くしている」と強調した。初期調査の結果として、「メディアが報じた人数は誇張されている」とも主張した。
イスラエル軍は3週間前から、ガザ北部でイスラム組織ハマスの再編成を阻止するためとして、攻撃を強化している。
国連のターク人権高等弁務官はガザ北部の現状について、「最悪の局面」を迎えているとの見方を示す。
ターク氏は25日、イスラエル軍の攻撃により、北部の全住民が爆撃や包囲、飢餓の危険にさらされていると指摘した。
ベイトラヒアのカマル・アドワン病院は数日間にわたってイスラエル軍に包囲された。ガザ保健省によれば、イスラエル軍は病院の男性スタッフを全員拘束し、女性を院内のひと部屋に集めて食料や水も与えずに監禁した。
病院の責任者はCNNに、院内で26日 イスラエル軍の砲撃を受けて自身の息子が死亡したと話した。