イスラエル軍幹部、ガザとレバノンでの軍事活動は「完了」との見方示す
エルサレム(CNN) イスラエル軍幹部らが、同国はレバノンとパレスチナ自治区ガザ地区で軍事的に行いうることすべてを達成しており、政治家が合意を結ぶ時が来たとの声を強めていることが分かった。
こうした声はレバノンの首相がイスラム教シーア派組織ヒズボラとイスラエルの間の停戦が間もなく成立する可能性があると述べるなかで高まった。米大統領選の両候補も、就任時にガザとレバノンでの紛争が議題になることは望まないと明らかにしている。
イスラエル国防軍(IDF)のハレビ参謀総長/Amir Cohen/Reuters
イスラエル国防軍(IDF)のハレビ参謀総長は、ガザ北部の将官らと会談した際、両紛争の軍事段階は終了すべきだとの考えをこれまでで最も明確に示唆した。ガザ北部では昨年の侵攻開始以来、最大規模の軍事作戦を展開している。
ハレビ氏は、レバノンでのヒズボラとの戦闘に言及し、「北部では明確な結論に達する可能性がある」とし、ガザでは「もし我々がガザ北部旅団の司令官を取り除けば、また崩壊するだろう。明日何が起こるかは分からないが、このプレッシャーが我々をさらなる成果に近づけている」と述べた。
イスラエル北部の軍隊を訪問したイスラエルのガラント国防相(左)=9月/Ariel Hermoni/Defense Ministry
その「成果」がどのようなものであるかが、大きな困惑の対象となっている。
イスラエルのネタニヤフ首相は「絶対勝利」を繰り返し誓ってきた。長年の政敵であるガラント国防相はその目標について怒りをあらわにしている。イスラエルメディアによると、同氏は8月、非公開の会合で、ガザでの「絶対勝利」という考えは「ばかげている」と断じた。