「ロシア軍艦、消え失せろ」、ウクライナによる文言の商標登録認めず EU裁判所

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ウクライナが撃沈した誘導ミサイル巡洋艦「モスクワ」とウクライナ軍人を描いた郵便切手/Valentyn Ogirenko/Reuters

ウクライナが撃沈した誘導ミサイル巡洋艦「モスクワ」とウクライナ軍人を描いた郵便切手/Valentyn Ogirenko/Reuters

(CNN) ウクライナの国境警備隊は、戦闘で対峙(たいじ)したロシア軍に放った侮辱の言葉「ロシア軍艦、消え失せろ」の文言を商標登録することが出来なくなった。欧州連合(EU)の裁判所が13日にこれを認めない判断を下した。政治的なスローガンであることが理由だという。

ロシアによるウクライナへの全面侵攻が始まって間もない時期、黒海に浮かぶ島を防衛するウクライナ軍兵士が降伏を迫るロシア軍艦に向かって返したのが上記の言葉だった。

EUの第一審裁判所によればこの言葉は、「すぐさまロシアの侵攻に対するウクライナの抗戦のシンボルとなり」、ウクライナへの支援を促す政治的背景の中で広範に使用された。

当時黒海のスネーク島の守備に当たっていたウクライナ兵士らとロシア軍の無線によるやり取りは、当該の言葉を最後に途絶えた。その後文言はTシャツや郵便切手、道路標識などに繰り返し登場するようになり、ウクライナ国境警備隊はこれを商標登録する意向を示していた。あらゆる関連商品の販売に加え、出版や教育、エンターテインメント、スポーツなどでの使用が念頭にあった。

これに対し裁判所は文言について、商標としての重要な機能を満たしていないと判断。消費者はこれを政治的メッセージと受け取り、ただの商品上の表示とは認識しないだろうと説明した。

ウクライナ軍は小さいながらも戦略的に重要なスネーク島を2022年6月に奪還。捕らえられていた島の守備隊は今年1月にロシア軍の捕虜との間で交換された。

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