サッカー試合で衝突、56人死亡 脱出しようと観客殺到 ギニア
(CNN) 西アフリカのギニアで行われたサッカーの試合で観客と警察の衝突があり、逃げようとする群集が押し合いになって少なくとも56人が死亡、多数が負傷した。当局が1日に明らかにした。
ギニア情報相の発表によると、衝突は同国南部ンゼレコレの競技場で発生。捜査当局が原因を調べている。
SNSに投稿された動画には、観客がフェンスをよじ登るなどして満員のスタジアムから脱出しようとする姿が映っている。
情報相によれば、審判の判定をめぐって観客と警備員の衝突が起き、スタジアムから脱出しようと殺到した観客が押し合いになった。
目撃者がロイター通信に語ったところによると、試合終了間際に審判が選手を退場させたことに対し、腹を立てた観客が投石するなどして暴徒化。警察が催涙弾を発射して、逃げようとする観客が殺到した。「人々が地面に倒れ、女の子や子どもたちが裸足で踏みつけられるのを見た」と目撃者は話している。
地元メディアの報道によると、この日の試合はギニアの軍事政権がママディ・ドゥンブヤ大統領の立候補を支持する目的で主催したトーナメントの試合だった。
2021年のクーデターで実権を握ったドゥンブヤ氏は、25年に予定される大統領選挙に立候補を目指している。