ギニアでエボラ熱の流行再燃、西アフリカ諸国が警戒
ナイジェリア・ラゴス(CNN) 西アフリカのギニア南東部でエボラ熱の症例少なくとも7例が確認され、うち3人が死亡した。ギニア国家保健安全庁(ANSS)は、この地域で14日にエボラ熱の流行を宣言したことを明らかにした。
南東部ンゼレコレ州の保健当局によると、今月1日に営まれた看護師の葬儀に参列した7人が、エボラ熱の検査で陽性と判定された。7人は下痢や嘔吐(おうと)、出血などの症状を発症し、うち3人が死亡した。看護師がエボラ熱のために死亡したのかどうかは分かっていない。
世界保健機関(WHO)は、ギニアのエボラワクチン調達を支援すると表明した。同ワクチンは、コンゴ民主共和国で今月に入って発生したエボラ熱の感染拡大防止のために使われていた。WHOのチームは既に現地入りし、保健施設などでの感染防止対策に協力している。
流行宣言が出されたンゼレコレ州内には、エボラ治療センターも開設される。
赤十字は声明を発表し、訓練を受けたボランティア700人あまりを動員して対策に当たっていると説明した。政府は国民に対して衛生対策や感染防止策の徹底を促し、感染の兆候があれば保健当局に報告するよう求めているという。
世界最大規模となったエボラ熱の流行は、2014年にギニアで始まり、隣国のリベリアやシエラレオネにも拡大して16年まで続いた。この時は2万8000人以上が感染し、1万1000人あまりが死亡していた。
今回の流行もギニアの国境地帯で発生しており、WHOはリベリアやシエラレオネの保健当局と連携して、国境地帯の監視強化や検査態勢の拡充に当たっている。
エボラ熱の新規の症例は、コンゴ民主共和国でも今月7日に報告されていた。