ガザ取材のジャーナリスト、イスラエル攻撃で次々に死亡 「組織的殺害」とアルジャジーラ非難
アルジャジーラはかつて、イスラエルが組織的に同社の記者を標的にしていると訴えていた。アルロウさんの死亡についても犯罪と位置付けている。
1年前の2023年12月15日には、アルジャジーラのカメラマンだったサメル・アブダッカさんも、ガザ南部に対するイスラエルの攻撃で負ったけがのために死亡していた。
米ジャーナリスト保護委員会(CPJ)によると、23年10月7日に始まったイスラエルとハマスの戦争で死亡したアルジャジーラのジャーナリストはアブダッカさんが初めてだった。以来、ガザで取材を続ける同社のジャーナリストが次々に死傷している。
アルジャジーラは15日、アルロウさんの妻と家族に哀悼の意を表した。ヌセイラト難民キャンプにあるアルロウさん一家の家は、イスラエルの攻撃によって数日前に破壊されていた。
CPJによれば、イスラエルのガザに対する戦争で1年間に死亡したジャーナリストの数は、同団体が記録しているどの紛争をも上回る。今回の戦争が始まって以来、パレスチナ自治区ガザとヨルダン川西岸地区、イスラエル、レバノンで死亡したジャーナリストは少なくとも137人に上る。うち129人はパレスチナ人だった。ガザ当局は、少なくとも196人のジャーナリストが死亡したとしている。
市民防衛隊によれば、15日にはガザ北部のベイトハヌーンでも住民が避難していた学校がイスラエルに空爆され、少なくとも15人が死亡した。この学校には約1500人が身を寄せていたといい、イスラエルの激しい空爆によって火災が発生した。
ガザ中部のデイルアルバラではテントが攻撃されて4人が死亡、ガザ市東部では民家が攻撃されて6人が死亡。南部ハンユニスでは12人が死亡したと同地の病院は伝えている。