ガザのトンネルで人質の遺体発見、別の人質にも「重大な懸念」 イスラエル軍
イスラエル(CNN) イスラエル軍は8日、パレスチナ自治区ガザ地区南部のトンネルから人質1人の遺体を収容したと明らかにした。
遺体で見つかった53歳の男性は、イスラム組織ハマスによるイスラエルへの奇襲が起きた2023年10月7日に誘拐されていた。イスラエル軍によれば、遺体はガザ南部ラファにあるトンネルで見つかった。
イスラエル軍によれば、男性はハマスによる拘束中に死亡した。遺体の近くで少なくとも2人のハマスの戦闘員も死体で見つかった。
男性の遺体は、イスラエル軍が現在調べている証拠とともに発見された。イスラエル軍によれば、この証拠により、男性の23歳の息子の命について「重大な懸念」が生じている。軍は、証拠が何なのかについては詳細を明らかにしなかった。
男性の家族はイスラエル南部ネゲブ砂漠で暮らすアラブ遊牧民ベドウィン。男性と3人の息子は、働いていたイスラエル南西部のキブツ(集団農場)から連れ去られていた。息子2人は23年11月の一時的な停戦時に解放されていた。
イスラエル当局によれば、現在ガザには99人の人質が拘束されている。人質の大部分はハマスによる奇襲時に連れ去られた。23年10月の奇襲で、1200人あまりが死亡したほか、250人が人質となった。
現在もガザで拘束されている人質のうち数十人が死亡したとみられている。
イスラエルのネタニヤフ首相は弔意を示し、生きている人質も死亡した人質も全員を帰還させるためにあらゆる取り組みを継続すると明言した。