スウェーデン銃乱射 10人死亡、6人負傷 容疑者死亡
当時現場にいた学生(28)はCNN提携局の取材に対し、「衝撃音と大きな叫び声が聞こえた。最初は何か理解できなかったが、やがて銃撃である可能性に気が付いた」と語った。クラスメートとともにドアを封鎖して、1時間ほど物陰に隠れていた。その後、警察が教室に入ってきて、学生は避難した。通路が血まみれだったという。
警察によれば、少なくとも10人が死亡したほか、6人が負傷した。容疑者も死亡した。
![銃撃のあった教育施設近くで花を手向けるスウェーデンのカール16世グスタフ国王とシルビア王妃=5日/Sergei Grits/AP](/storage/2025/02/06/1fffb8ccc87db32774893ca9ac8e2c7d/ap25036477294318-thumbnail.jpg)
銃撃のあった教育施設近くで花を手向けるスウェーデンのカール16世グスタフ国王とシルビア王妃=5日/Sergei Grits/AP
容疑者についてはまだ明らかになっていないことが多い。警察によれば、容疑者について警察は把握しておらず、ギャングともつながりがない。思想的な動機で行動していたとも考えていないという。
警察は4日、単独犯と見ているが、事件に関係する容疑者が他にいる可能性も排除していないと明らかにした。
生活水準が高く、セーフティーネットがしっかりしているスウェーデンで、学校での銃撃事件はまれだ。しかし、近年ではギャング同士の抗争もあり、暴力的な犯罪が増加している。
ロイター通信によれば、2023年、スウェーデンは欧州連合(EU)で1人あたりの銃乱射事件の発生率が最も高かった。スウェーデンの人口は約1000万人。24年は少なくとも40人が銃によって死亡した。これは22年のピーク時の63人からは減少した。
スウェーデンはEUの基準からみると銃器の所有率は高いが、スウェーデンでは銃器の所有が認められる前に免許を取得する必要があるなど、資格には厳しい制限を設けている。