スマホ依存で不安感増大、脳のはたらきに影響も
(CNN) スマートフォンが使えないことに恐怖を感じる依存症の人が増加している。スマホ依存症は脳に影響を及ぼす可能性があるという研究結果もこのほど発表された。こうした症状は「ノモフォビア」と呼ばれる。
ノモフォビアは「NO MObile PHOne phoBIA」の略語で、スマートフォンなどの端末を使えないことに対して恐怖を感じる状態をさす。
インターネットで質問に答えると、自分のノモフォビア度を判定できる英語のサイトも開設された。
同サイトでは、「常にスマートフォンで情報にアクセスしていないと落ち着かない」「スマートフォンで情報をチェックしたい時にそれができないとイライラする」「スマートフォンのバッテリー切れが怖い」など20項目の質問について、どの程度当てはまるかを、1(全く当てはまらない)~7(完全に当てはまる)の範囲で回答。これを合計して自分のスコアを判定する。
この判定方法を開発したニューヨーク州立大学のカグラー・イルディリム准教授によると、スコアが21~60点であれば軽度のノモフォビア、61~99点になると長時間スマホを見ずにいることに耐えられない状態、100点以上ならスマホが使えないと重度の不安感に襲われる状態にある。
「日常生活に支障が出るようになると懸念が生じる」とイルディリム氏は言い、社会生活や友人・家族との関係に悪影響が出ることもあると指摘。「判定の結果、スコアが高い人は対面関係を避ける傾向にあり、社会不安の程度が高く、うつともいえる状態にあることが分かった」と解説する。
「常にスマホにつながっていたいので、仕事や勉強にも支障が出る」「もし自分に当てはまるのなら、自分の行動と不安の程度に目を向けるべき時だ」(同氏)
民間企業が英国で行った実態調査では、回答者の66%が何らかの形のノモフォビアと判定された。常に接続できるよう、2台以上のスマホを持っているという回答者は41%に上った。