今年の単語、「共謀」表す形容詞に 英語辞書サイトが選出
(CNN) 英語辞書サイトのディクショナリー・ドットコムは28日までに、今年を代表する「2017年の単語」として、共謀や共犯、加担を意味する形容詞「complicit」を選んだと発表した。
同サイトはこの単語を「自身の選択で違法または疑わしい行為にかかわり」「不正行為の共犯者になっている、あるいは関与している」状態と定義している。
インターネット上では今年、complicitという単語を検索する人が3回にわたって急増した。
1回目は、3月に人気コメディー番組の「サタデー・ナイト・ライブ」で女優のスカーレット・ヨハンソンさんがトランプ米大統領の長女、イバンカ大統領補佐官に扮し、「Complicit」という架空の香水を宣伝した時。香水の売り文句は「全てを制止できる立場にありながら、しようとしない女性のために」だった。
2回目は4月、イバンカ氏が同番組などの批判に対し、「complicitの意味が分からない」と発言した時。
さらに10月、与党・共和党の立場でありながらトランプ氏を厳しく批判してきたジェフ・フレーク上院議員が引退を宣言した時も、この単語が盛んに検索された。同議員は、現在の政治状況やトランプ氏の大統領としての姿勢に言及し、「共犯者になる(complicit)つもりはない」と述べていた。
また同サイトによれば、米映画界などの有力者によるセクハラ行為が相次いで告発されている問題でも、周囲が問題を知りながら目をつぶっていたのではないかという議論にcomplicitという言葉が登場している。
同サイトが発表した「16年の単語」は、外国人への憎悪感情を意味する「xenophobia」だった。