サウジ、起業家向け認可加速でハイテク分野にてこ入れ
リヤド(CNNMoney) サウジアラビア政府は17日までに、外国の起業家向けの施策として、国内での新興企業立ち上げの認可を取得しやすくする方針を明らかにした。経済の石油依存脱却を目指す取り組みの一環で、アップルやアマゾン、グーグルのサウジ版といったハイテク分野での新興企業の登場を促したい考えだ。
国内の中小企業を統括する部局の担当者は、将来のスタートアップ企業について「時価総額で10億ドル規模に達するところが出てきてほしい。この国でのアップル、アマゾン、グーグルだ」と期待を寄せた。
隣国のアラブ首長国連邦(UAE)と異なり、サウジアラビアにはいまだ時価総額10億ドル規模の新興企業は現れていない。世界銀行がまとめたビジネスを始める環境に関するランキングでサウジアラビアは135位。
現状打開に向けた新たな施策を反映し、15日のイベントでは国外の起業家などに対してスタートアップ立ち上げを認めるライセンス11件が授与された。毎年行われるこのイベントは、国内の経済改革を主導するムハンマド皇太子の関連団体がスポンサーとなっている。
同イベントでライセンスを取得したロシア出身の起業家は「活力ある社会を念頭に置いたとき、政府だけではできないことがたくさんある。そうしたときこそ民間セクターや市民、コミュニティーの出番だ」と、サウジアラビアでのビジネスに意欲を示した。