次は22年北京五輪、ウインタースポーツ人口増大が課題 中国
中国・張家口(CNN) 中国が4年後の北京冬季五輪に向けて、施設の建設やインフラ拡張と並び、ウインタースポーツに対する国民の関心を高めるという課題に取り組んでいる。
現時点で国民のウインタースポーツに対する関心は高いとは言い難い。例えば中国スキー業界の統計によると、2017年の間に1回でもスキーをした人はわずか1210万人。これは中国の人口13億8000万人の1%にも満たない。
政府は2016年に打ち出した5カ年計画の中でウインタースポーツにスポットを当て、この業界への大規模投資を指示した。2025年までにウインタースポーツにかかわる人口を3億人に増やし、少なくとも1600億ドル(約17兆円)規模の業界を創出したい考えだ。
この目標の達成に向け、政府はさまざまな政策を打ち出している。国営英字紙チャイナデイリーによると、全土の学校に補助金を拠出して、子どもたちにアイスホッケーやフィギュアスケートを教える教室の開講を促す。
中国全土でスケートリンクの建設も承認され、2022年までに少なくとも600のリンク建設が予定されている。
政府は民間の投資も促しており、ゲンティン・シークレット・ガーデン・リゾートでは地元当局が大規模な拡張計画を承認。スキーのコースの数を2022年までに今の3倍以上に増やす。政府はさらに、2022までに800以上のスキーリゾートを建設させたい意向だ。
政府がこうした大掛かりな投資を後押しする背景には、まだ成長の余地が大きいウインタースポーツを原動力として、経済成長に結びつけたい意向がはたらく。
さらには冬季五輪の主催国として、国家の威信をかけてメダル獲得数を増やす狙いもある。