「ウクライナ兵がロシア兵捕虜を銃撃」の動画、当局が調査表明
(CNN) ウクライナ北東部ハリコフ州でウクライナ軍の兵士らが捕虜のロシア軍兵士らをひざまずかせ、銃撃した場面とされる動画が、インターネットに投稿された。ウクライナ当局はただちに調査すると表明した。
問題の動画は6分弱の長さ。ウクライナ兵らが、ロシア国境から約30キロの同州オルホフカ村で活動していたロシア軍の偵察班を捕らえたと話す声が入っている。
ウクライナ大統領府のアレストビッチ顧問は27日、ユーチューブ上のインタビューでこの動画について質問を受け、「政府は非常に深刻に受け止めている。ただちに調査する」とコメント。事実だとすれば「断じて容認できない行動」だと強調した。
アレストビッチ氏はさらに記者会見の場で、ウクライナ軍は捕虜の人道的待遇を定めたジュネーブ条約を順守していると強調した。
ウクライナ国防省はCNNの取材に対し、ザルジニー司令官の声明で応じた。声明はこの件に直接言及していないが、ロシア側がウクライナ軍への不信感をあおるため、捕虜の非人道的な扱いとされる動画を偽造していると主張する内容だった。
ザルジニー氏もこの中で、ウクライナ軍は国際人道法を厳守しているとの認識を示し、公式の情報以外は信用しないよう呼び掛けた。
銃撃にかかわったとされるのがどの部隊かは不明。兵士らはウクライナ語と、ウクライナなまりのロシア語で話している。
通信アプリのテレグラムには26日、ウクライナ軍がオルホフカ村でロシア兵数人を捕虜にする場面を含む動画が投稿されていた。投稿者は作戦に参加した地元当局者で、自分は銃撃場面の動画とは無関係だと主張。場所にも見覚えがないと述べた。
銃撃の動画については、ロシア当局も調査に着手する構えを示した。