フェラーリ会長、「フェラーリ列車」で欧州の高速鉄道復興を促す

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ローマ(CNN)  イタリアの高級スポーツカーメーカー、フェラーリの会長であるルカ・ディ・モンテゼーモロ氏は、猛スピードで動く乗り物作りには慣れている。しかし同氏が今取り組んでいるのは、裕福な自動車ファン向けの派手なスポーツカーの開発ではなく、列車で旅をする旅行者たちを満足させることだ。

モンテゼーモロ氏は、高速鉄道「イタロ」を運営する旅客鉄道会社NTVの会長も務める。イタロは4月に開業し、ミラノ、ローマ、その他イタリアの主要都市間で運行されている。

フェラーリと同様の赤色で流線形の車両に、F1カー並みのスピードを特徴とし、付いたあだ名は「フェラーリ列車」。さらに映画鑑賞車両、車内どこでも利用可能な無料の無線インターネット接続、高級感のある革製シートが、その「豪華さ」を一段と高めている。しかし、モンテゼーモロ氏はイタロをすべての消費者にとって手頃で利用しやすい列車にしたいと考えている。

「すべての人が利用可能な列車というのがわれわれのコンセプトだ」と同氏は語る。

モンテゼーモロ氏は欧州では鉄道こそ最善の旅行手段と考えており、NTVの出現は鉄道復興の兆候と見ている。「欧州にはさまざまな種類の列車があるが、私は高速列車こそ欧州の未来(の列車)と考えている」(同氏)。

イタリアでは1970年代から高速列車が走っているが、NTVは同国初の非国営鉄道事業者だ。モンテゼーモロ氏と、フランス国営鉄道(SNCF)などのパートナー企業がNTVに総額10億ユーロを出資し、イタリア国鉄の業務を引き継ぐ民間鉄道会社トレニタリアの独占を切り崩した。

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