米消費者支出、3年ぶりに持ち直す 11年は3.3%増
ニューヨーク(CNNMoney) 米労働省の労働統計局が25日発表した2011年の消費者の年間支出は平均4万9705ドル(約386万円)と、前年に比べて3.3%の伸びを示した。
年間消費支出が前年を上回ったのはリーマン・ショックがあった08年以来。同年秋からの金融危機を受け、09年は2.8%減、10年は2%減と下降線をたどっていた。ただし11年も、消費者物価の上昇率が3.2%に上ったことを考慮すると実質的にはほぼ横ばいにとどまり、年初の予想を下回った。
項目別では、交通費や食費など、生活必需品への支出の伸びが目立った。交通費は前年比8%増の8293ドル。中でもガソリン代は24.5%増を記録した。ガソリン価格の全米平均が、レギュラーで年間26.4%も上昇した影響とみられる。特に低所得層では、ガソリンへの支出が年間所得の12.2%を占め、家計を圧迫した。高所得層の年間所得に占めるガソリン代の割合は2.7%だった。
スーパーやレストランで支払う食費は、前年比5.4%増の6458ドルだった。10年は前年比3.8%減だったが、増加に転じた。
一方で、11年の年間所得の伸びは平均1.9%にとどまった。最低所得者層では所得の増加は0.5%にも満たなかったのに対し、支出は5%も増加。所得に対する支出の割合は最大で218%に上った。一方、最高所得層の所得は2.1%増、支出は1.8%増で、所得に対する支出の割合は61.7%にとどまった。