世界の金融市場に不安定化の懸念 IMFが報告書

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米ワシントンにあるIMF本部

米ワシントンにあるIMF本部

(CNN) 国際通貨基金(IMF)は10日、世界の金融市場の安定性を判定する「国際金融安定性報告書(GFSR)」を発表した。IMFと世界銀行は東京で9日から年次総会を開催している。

報告書は、欧州の信用不安で銀行の貸し渋りや景気後退のリスクが高まっていると主張。欧州中央銀行(ECB)が9月に発表した新たな国債買い入れ策(OMT)が市場の安定化に寄与したと評価する一方、各国政府は市場の信用回復に向け、さらに対策を実行する必要があるとの見解を示した。

報告書の発表に先立ち、IMFのオリビエ・ブランシャール経済顧問兼調査局長は9日、CNNとのインタビューで、世界経済が2つの脅威に直面していると指摘。その1つは米国で大幅増税と歳出削減が実施される「財政の崖」問題、もう1つは欧州の危機対応が確実に実行されないシナリオだと述べた。

IMFは総会の開幕に合わせて発表した世界経済見通しで、今年の世界の成長率を7月時点に予想した3.5%から3.3%に引き下げている。

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