世界最長路線を廃止へ、19時間フライト シンガポール航空
香港(CNNMoney) アジア大手シンガポール航空は27日までに、世界最長の路線として知られていたシンガポールから米東部ニュージャージー州ニューアークまでの直行便の運航を来年廃止すると発表した。
北極上空を通過することもあった同路線の飛行距離は約1万6093キロで、搭乗は19時間に近かった。運航開始は2004年からだった。
この路線に投入している機材は欧州エアバス社製のA340-500型機だが、エアバス社との新機種購入の契約条項に従って同機を返却することになり、来年からのフライト廃止が決まった。シンガポール航空は新契約で、総2階建てのA380型機5機とA350型機20機を調達予定。
同航空によると、A340-500型機の使用は来年の10~12月期まで続ける。ただ、同型機を使っているシンガポール、米ロサンゼルス間の直行便も廃止する計画。
シンガポール、ニューアーク間のフライトには当初、エコノミークラスもあったが、富裕層の顧客獲得に絞った戦略に従いビジネスクラスのみの仕様に改造していた。
この路線の廃止に関連し、シンガポール航空のゴー・チュン・フォン最高経営責任者(CEO)は声明で、米市場の重要性は変わらないと強調。過去2年間、東京やフランクフルト経由でロサンゼルスやニューヨークへ向かう路線は強化したと指摘し、米国路線を充実させるための新たな選択肢を今後も検討し続けると述べた。