ロールス・ロイス社に汚職容疑、中国とインドネシアの事業で
ロンドン(CNNMoney) 航空エンジンメーカー大手の英ロールス・ロイスは8日までに、中国やインドネシア、他の国際市場での事業活動で汚職容疑が浮上し、英国の重大不正取締局(SFO)による捜査に全面協力しているとの声明を発表した。
容疑の詳細は不明だが、捜査対象は仲介業者が絡む事業としている。捜査結果次第で同社や個人が起訴される可能性があるとも述べた。
同社はまた、事業遂行に関する手続きを見直すため独立した個人を責任者に任命するとも発表した。ジョン・リシュトン最高経営責任者(CEO)は「私を含めた取締役会はいかなる不適切な商取引も容認しない」「法令順守を確保するために必要なあらゆる措置を講じる」と述べた。
英国の軍需企業による海外の不祥事では、BAEシステムズが2010年、中欧や中東、アフリカでの汚職疑惑に関与し4億米ドル余の罰金を支払っていた。
ドイツの汚職監視団体「トランスペアレンシー・インターナショナル」は最近、過去1年を対象にした最新の国・地域別汚職度ランキングを公表し、中国とインドネシアは悪化していたと報告していた。汚職度の低いランキングで中国は176カ国・地域で80位、インドネシアは118位だった。
ロールス・ロイスは高級車メーカーとして創業し、現在は電力や軍事、船舶、エネルギー関連事業にも進出している。