G20共同声明、「通貨安競争」の回避を確認
ロンドン(CNNMoney) モスクワで15~16日に開催された主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は、「通貨安競争」の回避を改めて求める共同声明を採択して閉幕した。
声明は、競争力強化を目的として為替レートを誘導しないこと、保護主義を排除して市場の開放を維持することを目標に掲げている。
G20に先立ち、日本がデフレ不況からの脱却に向けて円安を誘導しているのではないかとの批判が強まっていた。
円は昨秋来、対ドル、対ユーロで急速に下落してきた。ユーロ圏では、債務危機からの脱却に必要な競争力が損なわれると懸念する声が上がっている。声明にはまた、各国が一致団結して財政赤字削減に取り組むとの記述も盛り込まれたものの、債務危機の中で緊縮財政を進めている欧州と、経済成長を重視する米国との溝は埋まらなかった。