オスロ空港、巨大除雪車で大雪対策
(CNN) 毎年冬に大雪に見舞われるノルウェーのオスロ空港が、強力な助っ人を採用している。
巨大除雪車「TV2000」だ。重量40トン、価格約200万ドルの「超大物」。1時間あたり約1万トン(1秒間に約3トン)を除雪する能力を誇り、3000メートルの滑走路をものの15分で除雪する。
オスロ空港のニック・ニルセン最高経営責任者(CEO)によると、TV2000は世界にまだ4台しかなく、そのうちの2台をオスロ空港が確保している。
北極圏に近いオスロでは、冬は10月から4月に及ぶ。ニルセンCEOは、「1年のうち6カ月は冬だから、夏とほぼ同じように運航できなければならない」と語る。「それにはきちんと計画を立てて人材や資金を十分に投入し、手順を整えて訓練もしっかり行わなければならない。(そうでなければ)営業を続けられなくなる」
オスロ空港の雪と戦う武器はTV2000だけではない。機体や滑走路から氷を取り除くとともに、薬剤を散布して再び雪が凍りつくのを防ぐ「デアイシング」用の作業車もあるし、TV2000の後ろには大型除雪車が何台も追走、除雪作業の仕上げをしている。
空港では冬の間、除雪作業のために90人を臨時に雇用。降雪に備えて常に27人のスタッフを待機させているという。
フランスやドイツではまとまった雪が降ると多数のフライトが欠航したり空港が閉鎖されたりといった事態が起きるが、オスロ空港は1998年の開港以来、雪のために閉鎖されたのはたった2回。どちらもほんの数時間で運航を再開した。
ニルセンCEOは「オープンから14年、手堅く優れた運営ができていると言っても許されるだろう」とした上で、「(だが)冬は毎年異なる様相を呈することも分かっている。だから(常に)新しいことを学んでいる」と付け加えた。