NYグランドセントラル駅、100年の歴史を振り返る
(CNN) ニューヨークのマンハッタン中心部にあるグランドセントラル駅は、2月1日に開業100周年を迎えた。
駅舎には、1世紀前に作られ、時価1000万ドル(約9億円)以上のオパール製の時計や、パリのオペラ座の階段をモデルに作られた大理石の階段、さらに3万5000個もの特注の省エネ電球が付いたシャンデリアなど見所は多いが、グランドセントラルに黄金時代の壮大さをもたらしているのはそれだけではない。
グランドセントラルには、興味深い歴史と、マンハッタンの他の有名な歴史的建造物にも引けを取らない逸話が存在する。その100年の歴史を振り返ってみたい。
1913年:開業
マンハッタンに鉄道が開通したのは1871年だが、今やニューヨークを象徴する歴史的建造物である現在のこのターミナルが完成したのは1913年のことだ。
グランドセントラルはもともと、1871年にバンダービルト家によって建てられた。駅の建設がミッドタウンの建設ブームに火を付けた。ブームは20年間続き、その間にヘルムズリー・ビルやグライスラー・ビルなどが次々と建てられた。
グランドセントラルがなければ、1990年代のディザスター(自然災害)映画に登場するマンハッタンの光景は全く違っていただろう。
1942年:大統領専用の地下ターミナル
グランドセントラルの地下200メートルにはニューヨーク市で最も深い地下室があり、そこにターミナルの秘密の一部が隠されている。
その1つが、ウォルドルフ・アストリアホテルの地下に通ずる大統領の脱出用列車の秘密のプラットホームだ。このプラットホームは、第2次世界大戦中にフランクリン・D・ルーズべルト大統領のためにつくられた。