「株価が上がればスカート丈も」 アベノミクス応援の新アイドル「街角景気☆JAPAN↑」
まさにアベノミクスの理論だが、このシナリオを成立させるには頭の切り替えが必要だ。麻生太郎財相が最近CNNとのインタビューで述べた通り、過去20年間で国民に根付いたデフレ思考、「明日はもっと安くなるからきょう買わない」という発想からの脱却が、大きな課題となる。
2007年にアマチュア向けの株式投資スクールを設立した浦山徹氏の下には、ここ数カ月の株価上昇を受けて入会希望者が殺到しているという。だが浦山氏は、「経済全体にとって良いことなのかどうかは分からない。80年代ほどではないにしろ、バブル発生につながる恐れもある」と、アベノミクスに懐疑的な見方を示す。
街角景気のコンサート会場では、歌い終わったメンバーが客席に「シングルを買ってもらえましたか」と問い掛ける。ファンから元気な返事は返ってこなかった。
派手な外見が人気を呼ぶわりに、実体がともなわない――。その光景はまさに、懐疑派が恐れるアベノミクスの姿そのものではないだろうか。