安倍首相、消費税8%を表明 来年4月から
(CNNMoney) 安倍晋三首相は1日午後、消費税率を来年4月に現行の5%から8%に引き上げると正式に表明した。
15年にさらに10%まで引き上げるかどうかは、改めて判断するとしている。
慢性的な財政赤字が続き、政府債務残高の国内総生産(GDP)比が230%にも達するなか、安倍政権は消費増税による増収で財政健全化を目指す意向だ。
一方で回復基調にある経済への影響を緩和するため、総額5兆円規模の新たな経済対策を実施する。この中には東京五輪に向けた交通網整備や被災地復興事業、女性の雇用拡充などが含まれる。ただ、こうした経済対策と財政健全化が両立できるかどうかを疑問視する意見もある。
日銀が1日発表した9月の企業短期経済観測調査(短観)では、大企業製造業の景況感が過去数年で最高のレベルまで上昇していることが分かった。安倍政権の経済政策「アベノミクス」は金融緩和、財政出動に続く「第3の矢」の成長戦略が困難に直面し、勢いを失いつつあるとの指摘もあるが、消費増税が新たな転機となることが期待される。