機長がフライト中に心臓発作、死亡 米航空機
(CNN) 米国ヒューストン発シアトル行きユナイテッド航空1603便の機内で26日夜、ヘンリー・スケラーン機長(63)が心臓発作を起こし、同機はアイダホ州ボイシの空港に緊急着陸した。着陸後、スケラーン機長は直ちに病院に運ばれたが、その後死亡した。
米連邦航空局(FAA)は2007年に、パイロットの経験を重視し、航空機パイロットの定年を60歳から65歳に引き上げたが、今回の事故をきっかけにパイロットの定年をめぐる議論が再燃する可能性もある。
FAAの現行規則では、民間航空会社の40歳未満のパイロットは1年に1回、40歳以上は半年に1回、健康診断の受診が義務付けられており、治療を要する冠動脈性心疾患の病歴があったり、診断を受けた場合は不合格となる。
また、すべての航空機パイロットは35歳時に心電図検査を受ける必要があり、40歳以降は毎年の受診が義務付けられている。さらに判明した時期を問わず、すべての心臓疾患をFAAに報告する義務を負う。
スケラーン機長が操縦不能な状態に陥った時、実際に操縦していたか否かは定かではないが、通常、操縦室には2人のパイロットがおり、緊急時にはどちらかのパイロットが直ちに飛行機を制御できる体制になっている。