米雇用者数、7万4千人増どまり 12月統計
ニューヨーク(CNNMoney) 米労働省は10日、昨年12月の雇用統計を発表した。非農業部門雇用者数は前月比7万4000人増で、2011年1月以来の小幅な伸びとなり、市場予想の19万3000人増を大幅に下回った。また2013年通年では、2012年とほぼ同水準の220万人増となった。
12月に雇用の伸びが大幅に鈍化したものの、他の雇用関連指標は堅調なことから、鈍化は一時的なものと見るエコノミストもいる。速報値が今後上方修正されるとの見方もある。政府は「一部地域を襲った異常な寒波」が建設部門などの雇用に影響した可能性があると言及した。
失業率は6.7%に改善したが、その主な要因は労働市場からの人々の退出だ。働く意思を持つ就業者や求職者の数を表す労働力人口は12月に34万7000人減少し、労働参加率(生産年齢人口に占める労働力人口の割合)は62.8%と、1978年以来の低水準となった。男性の労働参加率は1948年以来の低い数値を記録した。
労働参加率の低下はベビーブーム世代の退職も影響しているが、最大の要因は労働市場の低迷だ。平均失業期間は37週間と長期化しており、職探しをあきらめた人々が大量に労働市場から離脱している。10代の若者の労働参加率は33%で過去最低水準だ。
また低賃金も労働参加率を押し下げている。求人の多くが低賃金労働で、臨時従業員しか雇わない企業も多く、労働市場に復帰しようとする人々が少ない。