「安全な銃」の開発に100万ドル、米財団が提案募集
ニューヨーク(CNNMoney) 銃を使った犯罪が後を絶たない米国で、「安全な銃」の開発を支援する財団が設立された。起業家などから提案を募り、銃の安全技術開発に100万ドルを出資する。
「スマートテックチャレンジ財団」は、米コネティカット州の小学校で児童など20人超が殺害された銃乱射事件をきっかけに、フェイスブックやツイッターといったネット大手に出資している投資家のロン・コンウェイ氏と、起業家のジム・ピッカウ氏が共同で設立した。
3月末まで応募を受け付け、審査員が最優秀チームを選んで資金や助言を提供する。
これまでに寄せられた提案の大半は、音声認識や手のひら認証といった生体認証技術を使って、許可された人物しか銃が撃てない仕組みを取り入れている。
中には個人的な体験から応募してきた人もいる。長身の銃を生体認証でロックする技術に取り組むカーメン・ロビス氏は、コネティカット州の銃乱射事件で小学生だった孫を失った。同氏の技術は、ライフルや散弾銃にロックをかけておいて、持ち主が指紋読み取り装置に触れるとただちにロックが解除される仕組み。
10代の時に流れ弾に当たった経験を持つオメール・キヤニ氏は、生体認証で引き金がロックされる技術を開発中だ。
ピッカウ氏は、銃の安全技術に取り組んでいながら資金不足のため製品化できずにいる研究者らを支援したいと語る。コンウェイ氏は「安全な銃のマーク・ザッカーバーグ(フェイスブック創業者)やラリー・ペイジ(グーグル共同創業者)」が生まれるかもしれないと期待を寄せている。