未来の旅客機は? 窓なし操縦室や防犯の仕掛け扉など
(CNN) 欧州の航空機製造大手「エアバス・インダストリー」が昨年、旅客機の操縦室を現在の機首上部から機体後部の客室下部に設ける開発案の特許を申請していたことが10日までにわかった。
このアイデアでは、パイロットは窓のない密室で各種の飛行データを知らせるデジタル表示画面をにらみながら運航業務に当たることになる。
エアバスはこの開発案が実現すれば、旅客機の機首部分はより長く、とがったような形状となり、空気力学的にもより適したデザインになるとその利点を強調している。
同社はまた、機体中央部に「穴」が開いた、お菓子のドーナツのようなデザインとなる新たな開発案でも特許を申請。現在の一般的な旅客機と比べれば奇抜な形状だが、より多くの乗客の搭乗が可能になると主張した。
機内の各区画での気圧の調整が現状と比べてばらつきなく行うことができ、それだけ機体構造への負担が減少するとも期待している。
エアバスはさらに2002年、現在の旅客機の操縦室前の床面に開閉式の扉を仕掛け、コックピットへの侵入を試みる者が発生した場合、床面下の空間に閉じ込める安全対策の特許を申請してもいた。テロリストやハイジャック犯を想定した防犯対策となっている。