スエズ運河新水路で試験航行、来月開通 収入増に期待
(CNN) エジプトのスエズ運河の運営当局は30日までに、紅海と地中海を結ぶ同運河の新水路で初の試験航行を実施したと発表した。正式開通は工事着工からちょうど1年となる来月6日の予定。
同運河は1869年11月17日に開通し、東西世界を結ぶ最短ルートの貿易要路に成長した。国際貿易の交流を狙い、陸地に運河を人工で建設したのはエジプトが最初の国ともなっていた。
新水路事業は「スエズ運河軸」と呼ばれるもので、長さ72キロにわたり、既存の水路に沿って行われた。運河の幅を拡張し、深度を深くすることなどで船舶の航行速度を上げ、通行料の増大などを見込む。工事には約4万1000人が参加。運河の全長は約190キロ。
エジプト政府は新水路の完成で約1000億米ドル(約12兆4000億円)の収入と約100万人の新たな雇用につながると期待している。
新水路の試験航行は今月25日、シンガポール船籍のコンテナ船などが参加して行われた。