財政危機のプエルトリコが初のデフォルト
プエルトリコの元政府職員、オマル・ロドリゲスさん(26)は2週間前、妻とともにテキサス州オースティンへ移り住んだ。すでにテキサス大学の食堂従業員と、近くの学校の教員助手という職を掛け持ちしている。妻も教師として働き始めた。
テキサスで新生活を立ち上げるのは大変だが、故郷での不安な暮らしに比べればましだと、ロドリゲスさんは話す。「今のプエルトリコでこの生活水準はとても考えられない。悲しいことだ。両親に別れを告げるのはつらかった」という。
プエルトリコの最大都市サンフアン近郊に住む妻の両親はこの夏、2日間連続の断水を経験した。学校の新学期が迫るなか、「トイレの水も出ない学校で授業ができるのだろうか」と、ロドリゲスさんは心配そうにつぶやいた。