プーチン氏、輸入禁止の欧米産食品の全面処分を命令

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ロシアのプーチン大統領。密輸された欧米産食料品を廃棄処分する大統領令を出した

ロシアのプーチン大統領。密輸された欧米産食料品を廃棄処分する大統領令を出した

ロンドン(CNNMoney) ロシアのプーチン大統領は6日までに、同国内に密輸入された欧州諸国産などの食料品全てを廃棄処分にする大統領令を出した。

ロシアは昨年、ウクライナ危機に伴う欧米諸国による経済制裁を受け、米国、欧州連合(EU)、カナダ、オーストラリアや他国からの大半の食料品の輸入を禁じる対抗措置を発動。EUが今年6月、制裁を来年1月まで継続させたことを受け、ロシアも報復措置を来年8月まで1年間さらに延ばしていた。

ただ、ロシア国内の食料製造業者や農家は禁止措置の徹底は不十分と反発。ロシア政府によると、禁止品目は国境検査で取り除かれているものの、ロシアのスーパー内で売られ続ける裏道を通じた販売例も出ていた。

プーチン氏の大統領令によると、廃棄処分は2人の担当者が管理し、ビデオや写真で記録化される。廃棄の方法には触れていないが、地元メディアはチーズや食肉の場合は焼却炉行きになると報じた。

欧州諸国の農業にとってロシアは主要市場の1つであり、2013年の同国への食料や農産物の輸出総額は約130億米ドルだった。経済制裁の発動で年間の損失額は約54億ドルと推定。特に果物、野菜やチーズ製造業への打撃が大きいとされる。

逆になじみがあったチーズや食肉が確保出来ないなどロシアの消費者の食卓への影響も強い。政府の公式データによると、国内の食料価格は今年7月までの1年間で20%上昇した。

プーチン氏による欧米産の食料処分命令については、政権批判派の間で捨てるより貧困層に提供すべきだとの声も出ている。

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